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某所連載中の二次小説に対する、腐女子な愛を叫ぶ場所
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女医さん妄想仲間(笑)のtoka様から強奪した幸せ物です。ふふふ、大量大量w
何だか色々と裏設定やらボツネタやら、美味しいものがもっとたくさんあるのに、其処まで書き込んでくれないのがちょっとしょんぼりです。でもクラーラ先生をいっぱい堪能できて超幸せでした。へこむキスリング君がとっても可愛かったです。むっはー!
この幸せはみんなで分かち合わねばなるまい!ということで、掲載許可は(無理やり)取りました。
ちなみにこっそりアップしてくれといわれましたが、そもそも此処のブログがこっそりじゃんね、と。
何だか恩を仇で返している気がしなくは無いですが、とにもかくにもありがとうございました!
ここの記事のコメントは、toka様へどうぞ。

では「暗殺事件の裏側」です。





1. (帝国歴487年12月3日 午前10時35分 帝国軍中央病院 クラーラ・レーナルト)


私の名前はクラーラ・レーナルト。オーディンにある帝国軍中央病院に勤務するしがない救急医。一応大佐の地位は持っているけど……あんまり出世コースという気がしないのは何故かしら?
しかも女医というのは困りもので、食い扶持に困らない反面結婚が出来ない。まぁ、軍人で医者で、しかも救急医なんて女、敬遠されて売れ口ないのはわかるけど……自分でもかなり悲しい。

私の仕事は基本的に軍人が相手になる。外来もあるけど、軍病院の救急なんて所に民間人が来るわけがなくて(みんな普通の病院に行くから)、だいたいがむくつけき男どもか、または女性下士官ということになる。まぁ後者は少ないけどね。あんまり怪我する事無いから。
女の子たちはともかく、男どもはこの先前線に立つ可能性がある。ここで助けても次の出兵で戦死するかもしれない……と思いながら治療するのは正直かなり辛いものがあるのだけど、そこは割り切る事にした。そんな事で治療に手を抜く事なんて出来るわけがない。私は私に出来る事をする、それだけだから。
それでも女という理由だけで前線に行く事が出来ないのはイヤなものね。弟も軍人で、今は私と同じ大佐で戦艦の艦長をやってるけど、できればあの子を守ってあげたいと思う。一年ほど前、中佐で駆逐艦艦長だった頃、第三次ティアマト会戦で危うく死ぬ羽目になったのよね。……最終的に本人は無傷で戻ってきたけど、場合によれば帝国軍は惨敗したかもしれなかったというから恐ろしい。あのときは本当に全身が震えたわ。
助ける能力があるのにそれを生かせないなんて辛すぎる。弟だけじゃない、前線の救護艦に乗って、一人でも戦死者を減らしたいと思うのだけど、世の中いろいろままならないのよね。誰よ、女は前線に出さないなんて決めたの。ルドルフ大帝?

だから、私の夢はオーディン勤務のままでなんとか上り詰めて、救護艦に女性も乗れるようにする事だったりする。結局自分が前線に行きたいだけじゃないかと言われそうだけど、それで何が悪いのか教えて欲しい。
女性で戦艦に乗って前線に行く人もいるじゃないの。二人だけだとか、特殊な事情があるとか言われると困るけど、宇宙艦隊司令長官と副司令長官の副官よ? 私なんかよりよっぽど重大な立場じゃないの。

ため息をついていてもどうしようもない、仕事でもしましょうか。
帝国歴487年12月3日、その日はいつも通りで始まった。
終わってみれば激動の一日に化ける事になるのだけど、そのときの私には知るよしもなかった。


朝イチに出勤して無駄に体力だけは有り余っている男どもにリハビリという名の拷問を加え、さらに雑談という名の情報収集をした後、自分の部屋で紅茶を一杯飲み、至福のため息を漏らす。同盟シロン産の紅茶はフェザーン経由でしか手に入らないから値段は目を剥くものがあるのだけど、でもこの味には換えられないから仕方ない。

今日は外来もないしこのまま惰眠でもむさぼろうかしらと机に肘をついた直後、TV電話が軽快な着信音を立てた。優しい眠りが手招きしているのを感じて舌打ちをしつつTV電話を取ったところ、画面の向こうには院長という名の老害が映っていた。
敬礼しつつ内心再度舌打ちをした私は、彼の様子がおかしい事に気がついた。いつもは脂ぎった禿頭を光らせながら尊大に話す彼なのに、今回に限っては何か慌てているみたいね。禿頭が汗だくじゃないの。
どうしたのかと尋ねたいけど、下手にそれを言うと叱責されかねないから黙ってるしかない。
「レーナルト軍医大佐、至急院長室まで来たまえ」
え? ちょ、ちょっと待ってよ。
敬礼する間もなく、院長は一方的に通話を打ち切った。その後には呆然とした私だけが残された。


2. (帝国歴487年12月3日 午前10時45分 帝国軍中央病院 クラーラ・レーナルト)


「レーナルト大佐、私は至急と言ったはずだ」
院長……ゲーデリッツ軍医中将が不機嫌さを隠すことなく私に言い放った。仕方ないじゃない。あのあと病棟から指示依頼の電話がかかってきたんだから。
「申し訳ありません。病棟業務が一件緊急で入りましたもので」
「そんなものはどうでも良い! 私はすぐに来いと言ったはずだ!」
院長の禿頭が真っ赤に茹で上がる。激高した院長はさらに言葉を重ねようとしたが、そこに冷や水が浴びせられた。
「院長。時間がありません。早く対応を取りませんと」
院長のすぐ脇に立っている陰険眼鏡……ルンゲ大尉だった。その彼にしても通常の落ち着きが無いわ。珍しいわね。
さらによく見れば、ちょっとした会議室も兼ねた広い院長室の会議机の椅子にゲーデリッツ院長の他に四人の男たちが着席していた。いずれもこの帝国軍中央病院救急の小隊長、つまりは私の同僚たち。ただし、階級は私以外みんな准将だけどね。准将と大佐で何が違うというと、一番の差は副官の有無よね。副官……個人秘書がいるかいないかって大違いなのよね。指示書とかそのへんの雑用量が雲泥の差なのよ。
「そうだった。大佐、座りたまえ。さて、救急小隊長五人が揃ったところで話を始めたい。今からおよそ十五分ほど前、軍務尚書エーレンベルク元帥閣下から私に連絡があった。新無憂宮で近衛兵の一部によるクーデターが発生、先日より宮中警備に加わっていた憲兵隊との間で銃撃戦となったそうだ」
はい? プライドが服着て歩いているような高慢ちきの近衛兵が、よりにもよって新無憂宮でクーデター騒ぎ? どうなってるの? まぁ、とにかく銃撃戦ね。けが人が出るでしょうけど、普通は宮中のほうで何とかするんじゃないの?
「それに先だって、皇帝陛下のバラ園で政府高官に対する発砲事件が起こった。狙われたのは国務尚書リヒテンラーデ侯と、帝国軍司令長官ヴァレンシュタイン元帥の二人だ。リヒテンラーデ侯は無傷だが代わりに陛下が軽症を負われ、ヴァレンシュタイン元帥に至っては重傷で意識不明らしい。本来ならば元帥の治療は宮中で行われるはずだが、直後にクーデターが発生したため本院への搬送命令が下った」
私の思考が止まった。同僚四人も硬直しているみたい。つまり何? 元帥閣下の治療をやれってこと?
「つまり院長、我々五人のうち誰かが陣頭指揮を執って、あの、ヴァレンシュタイン元帥の治療を行えということですか?」
同僚の一人、ミルヒ准将がかすれた声で院長に確認を取った。
「その通りだ」
……大変な事になっちゃった。大佐っていう地位は中途半端かもしれないけど、病院救急の小隊長をやっていくにはある程度の政治力と、それを理解する頭が必要になってしまうのよね。というか、この件に関してはヤバイって事くらい子供でもわかるわよ。
エーリッヒ・ヴァレンシュタイン。今現在、帝国で一番有名な平民ね。正確な年齢は忘れたけど、二十歳をまだいくつも超えてなかったはず。戦術・戦略・政略、何をやらせてもめちゃめちゃ優秀で(しかも帝文に合格しているらしいから、官僚資格まで持ってる!)、二代前の司令長官、ミュッケンベルガー元帥の秘蔵っ子としてあっという間に出世して、これまたあっという間に帝国軍司令長官の地位に就いてしまった、いわば規格外の代名詞的な稀代の英雄ね。ただ、最近よくテレビなどにもお出ましになる皇帝陛下とは違いほとんど外部への露出がない人で、顔は私も知らない。受け持ちになった男連中の言葉を借りると『とても軍人には見えない』くらい『とにかく可愛い』らしいけど……。それって司令長官を評して言う台詞?
とにかく問題は、彼を助けられなかった場合の事よね。良くてクビ、それよりもむしろ、物理的に首が飛ぶ可能性が高いわね。なんたってあの元帥閣下、ものすごい陛下のお気に入りで、本当か嘘か知らないけどご落胤(と言っても孫)の噂まであるし。
帝国としても大変な事態なのは間違いない。ここであの元帥閣下が死んだら、帝国軍宇宙艦隊がまともにひっくり返るわよ。噂によるとこの間の勅令の仕掛け人って話だし、政策立案にも相当絡んでいるんじゃないかしら?
「元帥閣下は胸と左側腹部を一発ずつブラスターで撃たれたらしい。直後には意識があったらしいが、現在は意識不明とのことだ。すでに憲兵隊が閣下を連れて新無憂宮を脱出し、こちらに向かっている」
院長がだんだん早口になっていくけど、私たちはそれをとがめる余裕なんて無かった。
「そのようなわけで、卿ら五人のうち、誰かに閣下の担当を任せたい。もし救命に成功した場合、昇進は間違いないだろう。大変な名誉だぞ」
……そりゃそうでしょう。でも助けられなかったらこっちの命はないけどね。……昇進か死かなんて極限の二択……選べないわよ。
「わ、私は現在手が離せない患者を抱えておりましてな」
「何を言われるか、スーク准将。卿の言われているのは両手足切断になった例の患者であろう? それなら私は……」
「ま、待て。私は」
「ミルヒ准将、待ちたまえ」
その直後、四人がほぼ同時に言葉を発した。ある意味凄い。私は何も言えなかったのに。
その内容はいずれも、如何に自分の現在の担当患者が重傷であるかで、要するに関わり合いを避けたいみたいに見えた。ぽかんと口を開いて様子を眺めるしかない私と、この惨状を既に想定していたらしい陰険眼鏡ことルンゲ大尉、そして総責任者のくせに自分も逃げ腰にしか見えない院長の三人が取り残されていた。
そのまま数分間、男たちの醜いたらい回し議論を聞いていた私なんだけど、聞いていてだんだん腹が立ってきた。元帥閣下といっても、目が二つで鼻が一つで口が一つな事は私たちと何ら変わらないはず。……違ってたら怖いわよ。頭の出来と座っている椅子が違うだけで、根っこはただの二十歳過ぎとそう大差ないはず。ちょっとこれ、あんまりじゃない? いくらなんでも元帥閣下が可哀想よ。てかこいつら、医者の仕事舐めてない?
「准将閣下がた、少しばかり醜うございますわね。皆様方におかれましては、軍医の職務について、もう一度ゆっくり考え直す事をお勧め致します」
「レーナルト大佐、言葉が過ぎるぞ! 上官侮辱罪を適応するぞ!」
私の挑発を受け流せなかったらしい白髪頭……スーク准将が私に向かって怒鳴ってきた。
「そのような大口を叩くのであれば、卿が受け持てば良いではないか」
「そうだ、スーク准将の言われるとおりだぞ、レーナルト大佐、出来もせぬのであれば黙っておればよいのだ」
誰が出来ないって? 言っちゃあ何だけどあんたたちより私のほうが腕はマシよ。
「誰が出来ないと申しました? ……ゲーデリッツ院長、今回の任務ですが、条件付きで小官、クラーラ・レーナルト大佐が引き受けたいと思います」
周囲の男たちが再度凍り付いた。……わかってるわよ、売り言葉に買い言葉だって。でもね、患者に貴賤はないのよ。
「条件としては、一つ目は現在レーナルト小隊が担当している患者を全て外し、元帥閣下の治療に専念させて頂きたい事、二つ目は、治療中、ある程度の目処が立つまでは本日勤務している小隊員のみで治療を受け持ち、本日非番の者を一時的に小隊から外して頂きたい事。三つ目はそれに当たって、レーナルト小隊全員の宿泊用の部屋を院内に用意して頂きたい事と、憲兵隊に我々の護衛を依頼して欲しい事。最後に、もし力及ばず元帥閣下の救命に失敗した場合、処罰は私一人として頂きたい事。この五つの条件を呑んで頂けるのであれば、私が引き受けます」
条件としてはそれほど無茶な事は言ってないはず。私も自分の身が可愛い。部下の身も可愛い。ただそれだけよ。
「い、良いだろう。但し、失敗したとしても私には何の関係もないぞ、わかったな」
……ハゲ、言ってくれるじゃない。口の端に獰猛な笑顔が浮かぶのが自分でもわかるわ。
「結構です。但し、救命できた場合いけしゃあしゃあと乗り込んでこないでくださいね。では、準備がございますので失礼」
たたきつけるような口調と共に形ばかりの敬礼をして、私は靴音高く院長室を後にした。


3. (帝国歴487年12月3日 帝国軍中央病院救急科・レーナルト小隊所属 ユーリウス・ヴァーデマン中尉の日記と回想より・その1)


 『487年12月3日、今日はさんざんな日だった。もうとっくの昔に12月3日は終わってしまっているが、毎日書いている日記が途切れるなんてありえないので、書き記しておく。もしかしたら、この日に起こった歴史的大事件……になるはずの事件を裏側から見た記述として歴史に残るかもしれないので、少しきちんと書いておく事にする。まぁ、俺も医者だから最低限の守秘義務は守るつもりだ。
次の当番まではまだ時間がある。寝てないが、こんな状況じゃあ眠れるわけがないだろう……』


宇宙の遙か彼方で戦争をやっていても、さらに言えば帝国内で内戦が始まったとしても朝は来るし夜も来る。軍なんてところがあって訓練なんてものをしていれば怪我人だって出るし、時には死人も出る。それに軍人も人間だから病気もするわけで、医者の仕事は尽きない。普通の病院とは違って軍病院は外傷患者の割合が多いので、救急と外科と整形外科が幅をきかせており、人数も多い。俺も救急だし。とはいえ内科もちゃんとある。今年の初頭に心臓病を理由にして退役されたミュッケンベルガー元帥も時折受診されているみたいだ。綺麗な(でも元帥とは欠片も似ていない)フロイラインと一緒にやって来るらしい。時々内科の連中に自慢されるのが悔しかった。
……今回の一件は多分、のちのち内科の連中に羨ましがられるのかもしれないけど、未来はともかく今日の俺は自慢する気にもなれない。本当に色々きつかった。

確かあれは、午前11時少し前だったはずだ。レーナルト小隊だけじゃなく救急を受け持つ小隊はそれぞれ一つずつ控え室を与えられている。急患が来るまでは基本的にそこで何をしていても構わないが、便所以外で席を外す事は基本的には許されない。だから患者回診は隊長が一人で行う事になっている。
そんなわけで、隊長が息せき切ってあらわれたとき、俺たちはほぼ全員控え室内に詰めていた。
「みんな揃ってるわね。急いで頂戴、急患よ」
そのとき、俺たちは困惑したのを覚えている。急患は五つある救急小隊に順番で割り振られ、その連絡はこの控え室にやってくることになっていた。控え室の電話は鳴っていないのに、隊長から急患の知らせを聞かされるなんて事態はあるはずがないと。
「急患ですか? 知らせは受けておりませんが?」
だから、いぶかしげにディーター・ギーレン中佐(小隊の次席指揮官だ)が尋ねたのも、俺たちにとっては当然の成り行きだった。
「そうね。知らせは行ってないはずだから。でも急患なの。理由の説明は後できちんとするわ。とにかく先に準備だけ整えておきたいの。いつ搬送されてくるかはっきりしないから。すぐに来るかもしれないし」
早口で話す隊長に、俺たちはそれでも困惑を感じながらも従った。上官の命令は絶対であるし、いろいろ騒動を引き起こす人ではあるが、俺たち隊員にとっては尊敬できる隊長殿なのだ。この命令にも何か理由があるはずだ。
「患者は二十代前半の男性、軍人よ。ブラスターで胸と左脇腹を撃たれたらしいわ。バイタルは不明だけど、現在意識不明の重態らしいわ。ここは最悪の事態を考えて準備を整えましょう。今現在死亡していないみたいだから心臓と大血管の損傷は無い、肺損傷はあり得る、左脇腹だから脾損傷か、角度によっては最悪の場合膵臓を撃ち抜かれてるかもしれない。腹腔内損傷、急性膵炎の恐れ有りという線で準備を進めて頂戴。手術室も開けておいてね」
そこまで言ってから、レーナルト隊長はいやに真面目な表情で俺たちを眺めた。
「あのね、私、皆を信じてる。あなたたちを部下に持った事は私の誇りよ。だから、お願い。私を信じて準備をお願い」
「?」
後から考えると隊長の気持ちが嫌というほどわかるのだけど、そのときの俺たちにしてみれば、困惑を倍加させるだけの言葉に過ぎなかった。

小隊員全員で急いで処置室と手術室の準備を整えた。整えたと言ってもせいぜい電気をつけて空調を入れたくらいだ。おおよその準備は最初から整っている。今回のような場合は別としても、患者はいつ来るかわからないわけだから、それくらいは基本だろう?
「隊長、準備完了しました」
「ありがとう」
敬礼に答礼を返し、小隊長が居並ぶ小隊員に顔を向けた。
俺たちの小隊を統括するのはクラーラ・レーナルト軍医大佐。三十代半ばの女医だ。見た目は、そう見た目だけは小柄で可愛らしい女性で、茶色の髪と明るい碧眼の組み合わせは優しい印象さえ与える。ぱっと目には救急医に見えない。
だが、その中身は鋼の女だ。女だってのに体力勝負の救急で男たちに一歩も退かず、その腕は間違いなく中央病院随一だ。優秀な男性医師は前線に連れて行かれる事を差し引いても、その腕は異常だと思う。ついでに言うと体力も化け物級だ。だけど、女だってことと、病院上層部にたてつきまくることが災いして能力のわりに出世が遅い。
彼女のせいで小隊に厄介事が降ってくることもあったけど、俺は転属希望を出すつもりはない。繰り返しになるけど、俺はこの人を尊敬しているからな。……本人にはとても言えないけど。
レーナルト大佐は救急搬送口が見える窓に目をやりながら、口を開いた。
「察しの良い小隊員の皆は、この一件が厄介事の類である事は気がついていると思う。これまで、30時間以上かかった全身皮膚移植とか、サイオキシン麻薬でラリった連中の後始末とか、腐食毒事件で装甲服を着ながら手足を切断しまくったりとか、私のせいで色々迷惑をかけたのは自覚しているつもりよ」
「で、今回の厄介事とは? 聞いたところ患者は一人だけのようですが」
ギーレン中佐が口を開いた。大佐とは腐れ縁に近い関係らしく、時にこうした軽口に近い切り返しをしてくれるのがありがたい。
対する大佐は一瞬だけ天井を眺め、俺たちをみて笑った。唇の端だけの笑み。鋼の女とか軍病院の女傑とか渾名される彼女が、ある意味キレている時に浮かべる笑顔だった。俺たちは当然その笑顔の意味を骨の髄まで知っているわけだから、ビビリはしないが緊張はする。今回は一体どんな厄介事がやって来るのかと。
「帝国軍宇宙艦隊司令長官エーリッヒ・ヴァレンシュタイン元帥」
でも、いきなり宇宙艦隊司令長官の名前だけ言われたときには何の事かわからなかった。
だが、彼女の言葉には続きがあった。
「患者の名前ね」
「!」
その瞬間、小隊員全員が硬直した。俺の思考も止まったから周囲なんて確認していないが、これだけは自信がある。
硬直した俺たちをよそに、隊長の言葉だけが続いた。
「彼を何とか救命しろってのが今回の任務よ。成功したら昇進ものだと思うけど、失敗したら物理的に首が飛ぶわね。院長は逃げ腰だし、他の連中も以下同文だし、状況聞いてると多分、あの連中じゃ手に負えない。彼の状況を見ないとわからないけど、かなり危ないんじゃないかしら。そんなわけで、立場的に私はあなたたちに命令する事も出来るのだけど、今回それはしたくない」
一つ言葉を切って、隊長は言葉を続けた。
「一体彼に何があったのかは聞いたのだけど、機密ってやつだと思うから言えない。ごめんね。とにかく、帝国の未来とか内乱の行方とか、そのへんは現状置いておきましょう。あくまでも私はこの一件を、元帥閣下がどうとかじゃなくて、死にかけているただの二十歳過ぎの男の子を助けるつもりで受けた。患者に貴賤はないわ。大丈夫、たとえ失敗してもその責任は私一人で負う事は確定しているから安心して頂戴」
でもね、私まだ死にたくないのよね。できれば、私を助けてくれれば嬉しいのだけど。
動けないなりに、頭が働かないなりに大佐の言葉は俺の胸に重く落ちてきた。何か言わないと、でも何を言えば良いんだよ。
「大佐、患者に貴賤はない……とは少々語弊があると小官は愚考しますが?」
「その通りね、ギーレン中佐。でも言いたい意味はわかるでしょう?」
その言葉に、ギーレン中佐がため息をつきながら笑顔をもらした。そして言葉を漏らす。
「大佐、厄介事をどうも。隊長に死なれると日常に刺激が無くなるので、小官でよろしければご助力致しましょう」
ギーレン中佐の言葉が、俺たちを硬直から解き放った。
そのあとは雪崩を打つようにして小隊員が次々と隊長に協力を申し出るだけだった。その中には当然俺の姿もあった。


4. (帝国歴487年12月3日 午前11時00分 帝国軍中央病院 クラーラ・レーナルト)


よかった。本当に良かった。多分みんなついてきてくれるだろうとは思っていたけど、やっぱり不安だったのよね。ディーターには感謝しないと。でもあいつ狂った味覚の甘党だから紅茶淹れても喜ばないし、お礼は出来ないわね。三十過ぎた男が、温めた桃ジュースにレモンスライス入れて喜ばないでよ。
「来ましたね」
小隊員の皆に事情を話して協力を募った。幸い全員頷いてくれたから良かったものの、出来ないって言う子が出たらどうしようかと思ったわ。……こんな時に尻込みするような奴はそもそも私の下には来ないと言われればそれまでだけど、それでも全員やるって言ってくれたのはとても嬉しい。
ここまで来たらもう腹を括るしかないわ。やるしかない。でも破れかぶれじゃない。私は私の最善を尽くすだけ。ただそれだけ。
私はディーターと一緒に救急搬送口の前に立っていた。私のすぐ後ろにはストレッチャーが用意され、看護師が6人待機している。そんな私たちが見つめる先は、救急搬入口の門だった。遠くから近付く車の音は、普段聞き慣れた救急車のそれとは違い、もっと重い音で……あれ、複数?
そう思った瞬間、軍病院救急搬送口の狭い門の前を大型装甲車が通過していった。あれ? 通過?
だけど、大型装甲車が通過した直後、次は黒塗りの地上車が急カーブして門から飛び込んできた。うわ凄っ、ほぼ直線で曲がってきたんじゃない?
入ってきた車が止まったのとほぼ同時に、二台目の大型装甲車が門のすぐ前で止まった。直後、地上車の後部座席が開いた。
私たちの視線が集まるなか、地上車の後部座席から迅速に、だがそっと若い士官が出てくる。彼は血まみれで、同じく血まみれの人物を大切に抱えていた。抱えられているのが元帥閣下?
「すいません、こいつを、お願いします」
聞いているこっちが辛くなるような声を出し、今にも泣き出しそうな顔でその士官(驚いた事に准将閣下だった)がストレッチャーの上に元帥を乗せる。ヴァレンシュタイン元帥って数千万人に及ぶ宇宙艦隊の頂点に立っているはずの人なのだけど、今は意識がないからか、そうと言われないととても信じられないくらい華奢な人物だった。
「行くわよ」
ディーターと看護師たちに声をかけ、早足で彼を処置室に運びながら、ついでに左手を取って手首の脈が取れるか試してみたけど、駄目だった。はい、血圧80(mmHg)ないわね。処置室で輸液全開で、さらにポンピングで輸血確定、と。
そのへんの指示をディーターとか看護師たちにしながら、さらに考える。
意識は無い。口元に血痕……鮮血だから喀血ね。う~ん、肺損傷はあり、と。でも常に喀血しているわけじゃなさそうだから、損傷してても末梢かしら? まぁ、対側肺への血液のたれ込みが無さそうってだけで好材料ね。
左脇腹はなんかすごい大味な応急処置がされてるみたいね。いかにも手持ちの救急キット使いました感に溢れてるんだけど? 一緒に付いてきてた装甲擲弾兵の仕業? ああもう、傷どうなってるのよ? とにかく、血管確保して軍服引っぺがす、まずはそこからね。

元帥閣下を処置室に入れて、そこからがまた大変だった。手首を取った時点で最高血圧80mmHgないな、とは思ったけど血圧測ったら50すらなくて目を剥く羽目になるわ(言っておくけど、ほぼ同時に輸血が始まったからそれ以下にはなってないはず。だけど、本当に危なかった!)、一応落ち着いてストレッチャーから処置台に移動させたときにその体重のなさに看護師すら驚くわ。
悪戦苦闘のおかげで何とか画像診断機に突っ込める程度に状態は持ち直したけど、それだけで1時間近くかかってたりする。おかしいなぁ、二十代前半の軍人でしょ? 普通はもう少し早く持ち直すはずなんだけど……。
結果だけ言うと、考えていたよりは傷は軽かったのよね。肺損傷は見立て通りで、右の末梢が見事にやられてて右肺は気胸(肺と胸の間に空気が入っちゃった状態ね)と血胸(血がたまってる)になっちゃってる。でも脇腹は臓器損傷無し。というか皮膚と皮下がごっそり持って行かれただけみたいね。縫合したら終わりみたいだってのは本当に朗報だわ。軍服とマントの血まみれぶりからみると出血は派手だったみたいだから、そこが止まるってのはかなり大きい。……あの大雑把な応急処置が役に立ってたみたいね。あれがなかったら、ここに辿り着く前に死んでたわね。
「大佐! 血圧落ちてます!」
この言葉も数回聞いた。本当に血圧が落ち着かない患者で、本当に変だった。ちょっと気を抜くとすぐに血圧落ちちゃうし、一体どうなってんのよこの人。
そんなわけで、外傷の程度に比べて遙かに全身状態が悪い中、それでも肺の穴をふさぎに行かなきゃいけなくて手術という事になったのよね。
肺の穴をふさぐの自体はそんなに難しくなかった。穴を見つけてとにかく縫合して、空気漏れがない事を確認してそれでお終い。ああもちろん、身体の外側の穴もふさいだけどね。
手術自体は成功した。間違っても失敗するような手術じゃないからそれは良いのよ。それよりも、全身管理が問題なのよね。この人もしかして、かなり病弱だったりしない? そうとしか思えないんだけど? 体力なさ過ぎよ。


5. (帝国歴487年12月3日 帝国軍中央病院救急科・レーナルト小隊所属 ユーリウス・ヴァーデマン中尉の日記と回想より・その2)


『手術自体は問題なかった。難易度自体は高くない手術だ、問題なんて起こるはずもなかった。それよりも俺たちにとって頭が痛かったのは、そんな簡単な手術にすら耐えられ無さそうな患者……要するに元帥閣下の体力のなさだった。この人どうやって前線で指揮してるんだ? 戦闘指揮って場合によると一昼夜なんてこともあるはずなのに、どうやって乗り切ってたんだ? 小隊内全員で何度も首を捻ったものだった』

血圧が落ちまくってひやひやすること数度、何とか手術が終了。麻酔をかけていたベルンハルト大尉が最後には半泣きになってたのが気の毒でならないけど、俺がその役目じゃなくて良かったと心底思ったのも事実だったりする。
輸液使って輸血もやって、それでも血圧が安定しないものだから昇圧剤の持続点滴までやった。俺たち救急なんだけどなぁ、外科系のはずなんだけどなぁ、いつから内科になったんだよ。しかも、元帥閣下の一件は病院中に知れ渡っているらしく、内科の連中にアドバイスを求めても断られたし……。ちくしょう。

病室については意外に簡単に決着が付いた。特別室の使用許可が出たんだ。
実は、というほどの秘密でも何でもないが軍病院には特別室がある。ええと、確か10部屋だったか。なんでも、暗殺などの危険があるような要人が搬送された時に使われるとかいう部屋で、なんと地下五階にある。とんだ穴蔵だけど居心地は結構良くて、部屋も広い。その辺は十分に考えられているらしい。
ただ、居心地が良いってことでこれまではその特別室にぐだぐだと長逗留しているやつが多かったんだよな。
で、今回のこの事態に際し、院長が珍しく英断を下したらしい。警備上の問題があるからという理由でそいつらを全員追い出したとか。その連中は別の病室に移るなり、退院したりしている。貴族軍に加わるべく突然病室から消えた輩も数人いるとか何とか、噂で聞いた。
とにかく特別室が空いた。院長はその上で特別室に元帥を入れるように指示を出してきた。逃げ腰だったくせに偉そうにとは思うけど、今回の院長の差配に反発するメリットもないから隊長もおとなしく従ったらしい。珍しく良い仕事だったのは事実だし。

そこまで手配した上で病室に移送したんだが、ここでちょっとした事件が発生した。
これまでは俺たちレーナルト小隊の処置区画で全てが進んでいたのだが、初めてその外に出たわけだ。患者が宇宙艦隊司令長官であることを考えると、この手の事件は必然だったのかもしれない。

レーナルト小隊の処置区画から病棟に下りようとエレベーターに乗り、そして下りた直後だった。あっという間に数人の憲兵に取り囲まれた。しかも連中、とにかく殺気立っていて俺たちに本気でブラスターを突きつけて来やがった。連中はどうやら特別室に入るとふんで待ち伏せしていたらしい。看護師の数人が小さな悲鳴を上げる。俺も自分の顔色が変わるのを止められなかった。
「どういうつもり?」
そんな中、傍目には動揺を伺わせなかった大佐は流石としか言いようがない。しかし怒っているのは確からしく、笑顔がキレていた。
「憲兵が雁首揃えて一体なんの用?」
「卿のような女に答えるいわれはない。責任者を出せ」
「私なんだけど」
連中の代表者(すげえ若かったけど少佐殿だった)をはじめとした憲兵たちの面に嘲笑が浮かんだ。良くある事とは言え、気分悪いよな。隊長もそれは感じているらしく、キレているとはいえ顔は笑っているんだが、目だけが激怒を表していた。あ、本気でキレそう。
「何をそんなに殺気立っているのか知らないけど、元帥閣下に危害を加えるつもりはないわよ。これから私たちが何かするかっていう心配は無用だし。だって今更じゃない?」
隊長は明るい口調で大袈裟に肩をすくめて見せた。
「それにねぇ、まだ元帥閣下の容態は凄く危ないのよ、わかる? なんとしても助けろってこの場で凄むのって変じゃない?」
言うなり隊長は白衣のポケットからブラスターを取り出し、その少佐殿に突きつける。その上で一気に口調と声音を変えてすごんでみせた。
「自分たちの失態を人に押しつけるんじゃない。引っ込んでなさい、邪魔よ」
隊長……そのブラスターどこから持ってきたんですか。俺は思ったけど、流石に突っ込めなかった。
憲兵隊の下っ端たちが黙り込む中、俺たちはその場を立ち去った。
憲兵隊も色々大変だし、血気盛んなのは判るけどさぁ、連中のこの行動って左遷レベルだと思うんだけどなぁ……。

その後。
夕方どころか夜半過ぎまで元帥の容態は急変しまくった。何とか救命できたよな、とレーナルト小隊全員が思ったときには、とっくの昔に日付が変わっていた。俺たちは交代で休憩を取ったり食事を取ったりしたけど、結局最後までレーナルト大佐だけは水分補給以外の休憩を取らなかった。それでも疲れを見せなかった彼女に改めて女傑の称号を贈りたい。

ちなみに、俺たちレーナルト小隊の面々はこの後で自分たちが如何に危ない橋を渡っていたのかを思い知らされた。元帥が怪我をしたのが新無憂宮だってのは知っていたけど(処置中に聞いた)、まさかクーデターだったとは(搬入時点では機密事項だったらしいのは事実だが、そのうち機密事項じゃなくなったとか)。別働隊がもしいたら、俺たちもろとも元帥を襲撃していた可能性もあったらしい。憲兵隊がぴりぴりしていたのが少し理解できたような気がする。憲兵隊の偉いさんには隊長が抗議したみたいだ。先方にはかなり謝られたと聞いた。
それといろいろ政治的な面も絡むみたいで(大佐はあまり教えてくれなかったけど)、元帥が退院するまでは俺たちは病院内で生活して交代で休みを取ること、憲兵隊の護衛が付くことになると通達があった。外部との接触も厳禁らしい。今日非番だった連中はしばらく内科外来勤務になったとも聞いた。
……俺、明後日の非番にデートの予定入れてたんだけど、どうしよう。

それと、俺が眠れない理由だが、憲兵隊の奴ら一体何を考えているのか、部屋の外に立ってやがる。しかもレーナルト小隊全員の部屋の前にだぜ? 護衛のつもりかもしれんが、やりすぎだ。気になって仕方ないじゃないか。


6. (帝国歴487年12月4日 午前4時30分 帝国軍中央病院 クラーラ・レーナルト)


「とりあえず、峠は越したと思います。昏睡状態からいつ醒めるかはご本人次第ですね。普通の軍人なら今日中には目が覚めると思う、と言えますけど、あの閣下普通じゃなかったですし」
眠い、腹減った。ああイライラする。
「あ、申し遅れました。小官はしばらくの間元帥閣下の主治医を拝命しました、帝国軍中央病院救急科、クラーラ・レーナルト軍医大佐であります」
ひとまず元帥の容態は峠を越した。なんとか一命を取り留めた、と言っても良い。だから私は元帥の元を離れて関係者に状況の説明が出来ているわけよ。場合によっては治療中に呼び出されるとも思ったのだけど、病院に来た連中が意外に良識派揃いだったみたいで、ありがたいことに全く呼び出されずに済んだのよね。
早朝だというのに、目の前には四人の軍人がいる。それぞれ憲兵隊キスリング准将(元帥を抱えていた人だ)、元帥直属艦隊の副参謀長シューマッハ准将、装甲擲弾兵第二一師団長リューネブルク中将、それから元帥閣下の副官フィッツシモンズ中佐だった。
「まず、憲兵隊を代表して卿らに深く謝罪したい。隊員数名が医療スタッフと口論になったと聞いている」
自己紹介の後、最初に口火を切ったのはキスリング准将だった。四人の中では多分一番若いのか、表情にも憔悴が隠せない。これは後でフィッツシモンズ中佐から聞いたのだけど、キスリング准将は元帥閣下の士官学校時代からの親友なのだとか。そして彼の護衛責任者だったとか。そりゃ落ち込んでも仕方ないわ、と後から思ったのだけどいかんせん、私はその時そんな事情は知らなかったわけで。
「口論にはなっておりません。我々が一方的に言いがかりをつけられたというのが正確なところです。ああ、それと、このブラスターを預かって頂けます? 元帥閣下の私物だと思いますが、物が物なので小官が預かっていました」
あれは本当に酷かった。意味不明よ。憲兵隊は下に行けば行くほど碌でもないのが多いけど、まさにそんな感じよね。キスリング准将の憔悴度が心なし増したような気がするけど、だから何?
元帥のブラスターを机の上に置き、私は唇をかんだ。
「元帥閣下の状態は先ほどお話ししたとおりです。詳しい怪我の状況は後ほど書面で提出致しますのでそれまでお待ちください。何か質問はございますか?」
「軍務復帰は可能だと、そう考えてよいのですかな?」
口を開いたのは不適な笑みが似合うリューネブルク中将だった。この場でただ一人の貴族だったりするけど、なんか不真面目な印象が抜けない。
「閣下の体力次第です。軍務に支障が出る怪我ではないので、退役を考慮すべきとは申しません」
「そうですか」
「現場復帰までいかほどかかるでしょうか?」
次に発言したのはシューマッハ准将だった。
「閣下の回復具合にもよりますが、退院まで最低二週間、それから自宅療養が一週間ほど必要となります。ですので最低三週間は必要と考えてください」
シューマッハ准将が無言で天井を仰いだ。
「他に何かご質問は? 無いようでしたら、小官からいくつかお尋ねしたいことがあるのですが」
私からの質問というのが意外だったらしい。全員不思議そうな顔をしたのが少し面白かった。
「元帥閣下ご本人の人となりは小官は存じ上げないのですが、意志が強い……悪くいえば頑固な方なのでしょうか?」
どうしても気になることがあるのよね。……この病状説明の前に、元帥閣下の経歴を少し調べてみた。
十二歳で士官学校に入学して十六歳で少尉任官している。士官学校の成績も相当良かったみたいだけど、少尉任官時の配属先はなんとびっくりの兵站統括部。少尉任官先って希望を聞かれるはず。なのに兵站統括部って変よね。
……おかしなことはそれだけじゃない。第六次イゼルローン要塞攻防戦の時、司令部参謀として従軍して武勲を上げている。同盟軍との停戦交渉の使者にもなっているみたい。実際その後昇進しているのだけど、司令部参謀を辞めてまた兵站統括部に異動しているのよね。その上で、兼任という形で補給担当参謀として次の出兵(アスターテ星域会戦ね)計画には絡んでいたみたい。
「今回、治療に際してもっとも難渋したのは体力のなさから来る全身状態不良です。かなり無理をされていたかと」
説明を続けながらも私は別のことを考えていた。
……その異動を普通に考えればミュッケンベルガー元帥に疎まれる何かをしでかしたのかとも思ってしまう。だけど、彼が病弱だってことを念頭に置くと、ある程度の説明が付いてしまうのよね。体調不良故に後方勤務を志願したものの、能力を惜しんだミュッケンベルガー元帥が兼任という形で出兵計画に参画させたんじゃないかしら。少なくとも、ミュッケンベルガー元帥の不興を買っていたことはありえない。帝都防衛の要として出兵できなくなったことと地位上の問題から名前だけは兵站統括部の局長補佐だったけど、能力と職務権限と実際やっていたことを考えると、彼こそが実質的な宇宙艦隊総参謀長だったわけなんだし。
とにかく、元帥自身は自分の身体が弱いことは十分に理解しているはず。但し、理解していることと身体を労ることは全く別で、判っていて無理を通していたんじゃないかしら。どこまで無茶をしていたのかはわからないけど……。
「意志は強い人です。為すべきこととご自身の感情を切り離せる人だと、そう小官は思っています」
元帥のもっとも身近な部下にあたる副官……フィッツシモンズ中佐が真っ赤な目をさせながら語った。
「それでも、勅令が出る頃までは少し疲れた様子で心配していたのですが、勅令が出た頃からはいつも通りだったので安心していたのです。……そうですか、心配させまいと無理を重ねていたんですね」
気がつきませんでした、副官失格ですね、と静かな調子で続ける彼女に、何故かキスリング准将が愕然とした視線を向けていた。先ほどまで憔悴しきっていた彼の顔色は真っ青で、何か言いかけたものの、結局言葉にならなかったようで口を閉ざす。
どうしたのかしら? それは私だけの疑問ではなかったみたいで、リューネブルク中将がキスリング准将に声をかけていた。
「准将、何かあったのかな。随分と顔色が悪いようだが」
「いえ、何でもありません」
何でもないわけなさそうだけど、これ以上は問えないみたいね。私は続けた。
「医師の立場から言わせてください。元帥閣下は……確かに能力はある人なのでしょう。ただし、身体的には軍人としてギリギリのレベルです。戦場で頼りになる艦隊司令官には恵まれているようですが、地上ではどうなのでしょうか。中佐の推測が正しければ、この先も元帥は無理を重ねかねません。周囲のために、ご自身の意志で」
キスリング准将がみていて気の毒になってきたわ。真っ青やら憔悴を通り越して震えているように見えるんだけど。
「大神オーディンも残酷なことをするものです。巨大な能力とそれを制御し、かつ悪用しない強靱で高潔な精神力を一人の人間に与えておきながら、その器は中途半端に脆弱なものにするとは。一時であれば精神力が肉体を凌駕しうるでしょうけど、長くは保ちません。このままの状態が続けば、彼は自らの能力に殺されることになると思います。周囲が気を配ってあげてください。私からは以上です」
四人の空気が葬式みたいになった。先ほどは不真面目に見えたリューネブルク中将ですら悄然としていた。

さて、言うことは言った。
元帥が暗殺されそうになったってことは、敵がいるっていうこと(それでなくても敵の多い人だろうし)。最悪の場合、治療をする私たちを害そうとする連中まで出るかもしれない。……私たちの誰かに暗殺の片棒を担がせようとする連中もいるかもしれない。ここから、元帥の目が覚めるまでが勝負ね。患者と部下を守りきらないと。
でもまずは、ご飯食べて、シャワー浴びて、寝るか。


7. (帝国歴487年12月11日 午後2時20分 帝国軍中央病院 クラーラ・レーナルト)


ここから先はちょっとした後日談。

極限状態の中じゃなくて、普通の状態でみればヴァレンシュタイン元帥は確かに可愛らしい容貌の持ち主だった。いまや小隊の看護師のアイドルと化している。まぁ、その気持ちはわからないでもないわ。文句なしに可愛い。
ただし、本人の外見はどこを探しても司令長官としての威厳とか貫禄なんて欠片もない(それで言うなら、お見舞いに来るミュッケンベルガー退役元帥の威厳は凄かった)。それ以前に軍人にすら見えない。以前宇宙艦隊の連中に聞いたときには半信半疑だったけど、連中の言葉は正しかった。フィッツシモンズ中佐によると、ご本人もいたく気にしているらしい。元帥が護衛を嫌がる理由は自らの体格のなさが目立つからという裏話にはお腹がよじれるほど笑わせてもらったわ。
その副官殿はどうなのかというと、こちらも笑わせてもらった。上官と部下という関係で、しかも上官は帝国でも並び立つものが少ないほどの実力者。だというのに、ある面では二人の関係は逆転しているのかも。目が覚めていきなり三十分以上の怒濤のお説教をぶちかますのにはびっくりしたわ。しかも元帥もおとなしく聞いているし。あれじゃあ実力者の上官とその部下、というより無茶ばかりする出来の良い弟と彼を心配する姉よね。
……全くあの人、返事だけは良いのよね。すごくしおらしい表情でゴメンナサイって目で訴えている。本人意識してやっているわけじゃないと思うけど、やたら可愛い。でもそこでほだされちゃ駄目。舌の根が乾かないうちにまた無茶をするのだから、もうどうしようもない。それは数日で私も痛感するようになった。
ピーマンとレバーが嫌いだと聞いたので容赦なく食事のメニューに加えさせてもらったわ。元帥はというと、嫌そうな顔をしながらも私と中佐が睨んでいるのを見て涙目で食べている。あんたどこの小動物よ、私が何か悪いことしたとか苛めたって言いたいの? 何で私が罪悪感を覚えないといけないわけ?

そんな彼だけど、やっぱり軍の高官なんだなぁと思わされることもある。連絡を取ってくる面子と見舞客のレベルが違いすぎるのよね。
艦隊司令官はともかく、国務尚書やら財務尚書やら、軍務尚書やら、統帥本部総長やら、雲の上どころか想像も出来ないような面子からの問い合わせやらテレビ電話やらがぽんぽん来る。国務尚書が直接見舞いに来たときにはその悪人面に硬直したわよ。どこからともなく届いた数輪のバラには元帥も中佐も黙り込んでしまったし。後で中佐から『皇帝陛下だと思う』と言われたときにはめまいがしたわ。


ところで誰か教えて。いつ私は元帥の主治医から解放されるの? そろそろ救急が恋しいのだけど。


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大佐は拙かったかなぁ……?
コレを書いた当人です。

現実世界の防衛医大で、本当か嘘かは存じませんが教授が中将相当と聞いたことがあります。
そこから逆算して、助手くらいかな~と安易に思って大佐設定にしたのですが、イゼルローンでフォークを診察した軍医さんが少佐なんですよね。それを考えるとチトおかしいかとも思います。
今更だけど、どうなんでしょうか……。

>裏設定やらボツネタやら、美味しいもの

んぐっ。げふげふげふ。
つくもさん、業務連絡です。書き直し版に差し替えてくださいませ。地下5階になっておりません……。
toka 2011/07/13(Wed)21:44:52 編集
Re:その辺はファンタジーで(笑)
ラインハルトの侍医団設定で中佐とか少佐とか居たらしいのは確認しましたが、それ以上がいるのかどうかは判りませんね。
……うーん、医者はそもそも技術職なので、昇級もどうなっているのか見当がつきません(笑)

業務連絡確認です……。あう。
本当に申し訳ありませんでした。差し替えました。
何度も見直したはずなのに…………orz
【2011/07/14 03:58 つくも】
ミスは修正できるのがネットの良いところです。
tokaさんGJです。掲載許可は(無理やり)取りましたという九十九さんもGJ!

傷があるかも、と不安をお持ちのようですが、特に引っかかることなく面白く読めました。
これからも何か書いてひっそりと掲載して欲しいです!
真っ青なキスリングも良いなとか軍医になるような連中ならインテリで、勅令と、その勅令に大きな影響力を持ったエーリッヒの重要性とをしっかり理解して……とか色々コメントが思い浮かべましたが、最後の閣下の可愛さに全部吹っ飛びました!
母親に似てるとか言ってた場面なんで、無意識に無防備なところとか甘えたところとか多分出てるんでしょ。というかクララ女史も絆され過ぎw
良い物見させていただきました。どうもありがとうございます!
フザール 2011/07/13(Wed)22:36:30 編集
無題
 ピーマンとレバーいり病人食を涙目で食べているココア閣下。ヴァレリーとクラーラ先生、この顔を見たくて容赦なく食べさせているのでは。先生は閣下の顔を知らないとなどと言っていますが、軍医とはいえ軍内部の人間で元帥の顔を知らないなんておかしい。本当は知っていて、イジれる機会を逃さなかったと見ました。カッコいい先生ですが実は腐女で、元帥受けのBL小説を書きたいと思っていたのでは。攻めるのはリューネブルクとリヒテンラーデ侯(!)、ヴァレリーもムチを振るうS女役で特別出演…いかん、何だか私まで腐ってきたみたいで。

 もうひとり、強烈そうなキャラがギーレンさん。「温めた桃ジュースにレモンスライス入れて喜ぶ」なんて、甘党閣下でも引きそう。いや、2人が熱く甘味を語り合ったりしたら、先生のほうが引きますか。

 ところで、本編でココア閣下がレンテンベルク要塞に落ち着いたなら、クラーラさんがオーディンから派遣されてきたりして。「元帥閣下はまだ私の患者です」と、毎食ピーマンとレバーが復活。ふたたび涙目の閣下にメルカッツをはじめとする艦隊司令官たちも悶え……あかん、本格的におかしくなってきた
XYZ 2011/07/14(Thu)19:48:43 編集
う~~ん
ええと、こちらへのレスは私がすればいいのでしょーか?<つくもさん


まずはフザールさんへ。
後から読み直すと、いろいろ言いたいこと一杯です。
最後の部分ですが、本編をまじめに読むとこうなってしまいました。『女同士で協同して俺を苛める』とか、『半泣きになりながら』とか言われると、腐属性低めの私でもああ書くしかありませんでした。
真っ青なキスリングについては、つくもさんにお見せしたときには言ったのですが、10月14日夜のエーリッヒとケスラーの会話内容をある程度は知っているという想定で書いております。

>これからも何か書いて(以下略)

一人称は難しいっす。今回のでよ~くわかりました。ぽちぽち書くかもしれませんが、つくもさんにダメ出しされて終わるかも。

クラーラ関係はアホほど自分設定を作ったのですが、どれもこれも的な設定になってしまいました。
ボツネタも(3つあります)、つくもさんは惜しいと言ってくださったのですが……。ただ、最初の原稿には登場していた「クラーラに真摯に頭を下げてエーリッヒの救命をお願いするリューネブルク」をボツにするしかなかったのは今でも悔いになっています。


XYZさんへ
>軍医とはいえ軍内部の人間で元帥の顔を知らないなんておかしい

う~ん、そこどうしようかなぁと思ったのですが、「やっぱりみて驚いた方が良いだろう」という安易な考えで露出少なめになりました。フェザーンとか同盟に顔がおおっぴらに割れていれば帝国でも言うに及ばずなんでしょうが、現状その点について本編で言及がありませんし。

BLは……orz。私には無理です。基本、そっちのジャンルは回れ右でして。アイだのスキだの言わなければ、そして直接的な行為に及ばなければまだみてられるんですが……。
toka 2011/07/14(Thu)20:35:57 編集
楽しませていただきました
Toka様。

Azuraiiruです。

Hinter dem Attendat、読ませていただきました。

大変面白かったです。正直クラーラ・レーナルト先生がこんなに皆様から愛されるとは思っていませんでした。

女医さんにしたのも主人公がピーマンとレバーが嫌いだと言うのもそれほど深い考えがあって書いたわけではないのですが、何故かその部分が受けてしまって驚いています。

これからも素敵な作品をお待ちしています。


XYZ様。

当初、クラーラ先生を総旗艦ロキに乗せようかと思ったのですが、それだとロキが個性の強い女性ばかりになりそうなのでちょっと諦めました。と言うよりこれ以上人を増やすとどう書いて良いか分からなくなりそうで……。

レンテンベルク要塞に呼ぶかとも思ったのですが、そちらも同様の理由で諦めました。まあロキには軍医もいますし、あえて病院から軍医を呼ぶと立場が無いなあと。まあそんなこんなでレーナルト先生はオーディンでお留守番です。この後は内乱後に定期健診で会うとか、そんな感じになりそうです。


azuraiiru 2011/07/14(Thu)22:43:10 編集
ローリング土下座状態です
あ、Azuraiiruさんまでご登場ですか……。

ええとこちらでは初めまして。感想板では毎度ちくちく誤字報告ばっかやってすいませんです、のtokaです(誤字については感想板じゃなくてメールボックスのほうが良いのであればそちらにしますが?)。
8年ぶり位に“物語”を書いたためか、調子がつかめず非常にお見苦しいものになってしまい、汗顔の至りというかなんというか、です。今でも細かい誤字やら表現の問題やらがいろいろあり、やっぱりいろいろ言いたい出来なのが辛いです。

>それほど深い考えがあって書いたわけではない

読んでる方が勝手に暴走しただけです。というか、読者ってそんなものだと思ってくださって結構です。

>これからも(以下略)

あの、そんなありがたいことを言ってくださると調子に乗りそうなんですけど……。
toka 2011/07/15(Fri)00:47:44 編集
すっっっごく面白かったです♪
はじめまして、ゆきわと申します。
お話とっっっても面白く読みました(*^_^*)
瀕死のココア閣下を抱きかかえ、血まみれになったキスリングに萌えてしまいました・・・(>_<)
そして、私もレバーは嫌いなので毎食レバーのココア閣下に同情してしまいます(^_^;)
それと“温めた桃ジュースにレモンスライス”・・・の所で「星界の○章」というSF小説を思い出しました。
私も色々イロイロいろいろ妄想しまくっていますが、文才も構成力も何もないのでお話は作れません。なのでこういうお話を作れる人をすごく尊敬します(*^_^*)
つくも様、toka様、これからもステキな作品をたくさん作って、読ませていただけると嬉しいです(^-^)
ちなみに私の今の妄想は、提督席で毛布にくるまれたココア閣下を見て、メックリンガーがその光景を画にして飾ったら・・・・・という物です。
そういえば、毛布の下はシャツでしょうか。重いマントと上着を脱いだだけでも楽ですし、白いシャツに毛布を纏って提督席に座るココア閣下・・・・・画になると思うんですが・・・・・私だけでしょうか?
では次の更新を楽しみにお待ちしています(^o^)/
ゆきわ 2011/07/15(Fri)23:18:43 編集
お腹いっぱい
 まず、文章量にびっくりです。
 冷静に考えてみれば帝国随一の要人ですからね。現場は当然の如く修羅場で、それを描写したらこのような文章量になってしまった、ということでしょうか。
 クラーラ先生お疲れ様でした。書いたtokaさんもお疲れ様でした。
 医療関係はあんまり縁がなくて自分で妄想しようにもできなかったので、読んでて楽しかったです。

>やっぱりみて驚いた方が良いだろう
 重要なファクターですね(笑) 将官になってからも全然偉そうに見えないどころか制服着てなきゃ絶対に軍人とは思われないでしょうからね。
「えっ、この人がエーリッヒ・ヴァレンシュタイン? 嘘だろ」みたいな。まだ少将ぐらいの時には護衛を付けずに街中を一人で歩いたりもしていただろうから、そんな反応もあった筈。
 流石に元帥になってからは一人で出歩ける状態でもないし、顔も一般庶民にも少しは知られるようになってきただろうけど。
 でも「遠目に見た事がある」とか「写真で知ってる」とかあっても、本人に会った時気付かない事もありますよね。私は芸能人に街中でスレ違っても気付かない自信があります(笑)
 メディアで顔と名前を知ってても、写真なんかピンで写ってたら体格のなさも余り目立たないだろうから、実際に間近で対面して予想よりさらに小さいとか細いとか驚くとか「えっ、この人が?」って事はありそうな気はします。
ky 2011/07/15(Fri)23:35:30 編集
毛布の下は絶対領域でしょう
ゆきわさん

>温めた桃ジュースにレモンスライス

投入したネタ(→ティル・ノム)に気がついてくださいましたか。そうです。○界の紋章からのちょっとしたオマージュというか、引用です。ただ、先方では可憐な少女が飲むから良いのですがこちらは30代の男が飲みます。多分エーリッヒでもドン引きでしょうね。で、字面でかくとアレですが、結構美味しいらしいですね。私はやろうとは思いませんが……。

キスリング萌えですか。気に入ってくださって感謝です。
メックリンガーはどうでしょう? 彼の画風がちょっとわからないのですが、帝国風というと何となく現代美術よりは近代以前、それも写実主義あるいはロマン派が基本なのかなぁと勝手に想像しています。とすると、少し絵の題材としては不向きかもしれません。

私の駄文については、現状は何とも言えません。

kyさん

追記という形でごめんなさい。
修羅場についてはいろんな形を考えたのですが、最後にはオーソドックスに王道を走ってもらうことになりました。その辺の説明を書いていると文字数が多くなってしまった次第です。
で、どう考えてもエーリッヒの担当は地雷ですよね。本編ではその部分が、自身の価値に対する認識が極めて薄いエーリッヒ自身の視点で描かれていました。そのため周囲の狂騒は見えてきませんが、多分これくらいはあってしかるべきでしょう。

クラーラが出した指示とかは雰囲気で読んでください。乏しい知識と自分が書くつもりだったオリ作用に集めた資料とかを引っ張り出して書いたので大筋では間違っていないはずですが、全部正しい自信もありません。

>軍人とは思われない
本編でもゲルハルトとキルヒアイスに内心でもろに突っ込まれていますよね。
多分一般人が気がつかないだろうってのは同感です。

追記の追記でゴメンナサイ。
コメントいただいた皆様、読んでくださいましてありがとうございました。ご挨拶が遅れておりましたこと、お詫び致します。
toka 2011/07/15(Fri)23:46:51 編集
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