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某所連載中の二次小説に対する、腐女子な愛を叫ぶ場所
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というわけで、アホ小話。84話の前夜?なメルカッツ提督とその家族。
ディーケンさんより先に出来たのでとりあえずアップ……ひとりで勝手にオヤジ祭りの最中なんです(笑)
あと、潤い成分補給で誰が居たっけかなーと。
そんなこんなで、続きを開く方は人格崩壊その他を覚悟してくださいませ。
イメージが壊れても当方は責任を負いませんv




『ようやくオーディンに戻って来られましたのね』
「うむ。だがまだ着任の挨拶や手続きでしばらく此処に足止めだ。そちらに戻れるのはもうしばらく後だと思うが」
TV電話越しに、妻の明るい声を聞くとほっとする。
ようやくオーディンに帰ってきたのだ、と実感がわく。
手紙はやり取りしていたが、辺境ではさすがに会話を交わすことは出来ない。
宙港に旗艦を繋いだのは標準時間で夜中だった。
明日になれば宇宙艦隊司令部に行かねばならないが、ひとまずは、こちらも体を休める時間がある。
もう寝ているかもしれない、と思いながら自宅に通話を掛ければ、妻はまだ起きていた。
ステキな予感がしてましたの、とは開口一番の言葉だ。
『週末にはそちらの官舎に向かいますわ。まだまだお忙しいでしょうけど、少し豪華なお食事でお祝いをする時間ぐらい作ってくださるでしょう?』
「もちろん。いい店を予約しておこう」
『シュナイダー大尉が、でしょう? 期待しております、とお伝えくださいな』
くすくすと笑う妻に、小さく咳払いをする。
確かにそういったことには苦手だが、だからと言って妻と娘に対する愛情が足りないわけではない。ただ、あまり娯楽といったものには触れる機会が少ないと言うだけで。
それにオーディンのなかでも辺境に自宅を構えている分、華やかな場所のことには疎くなる。
中心に近ければ近いほど、他の貴族達の仲に気を遣わなくてはならないし、妻達にもいらない苦労をかける。……奴らに染まって欲しくない、と言うのもあるだろう。
だが、自宅に戻るにも時間が掛かる。結果、余り家族で触れ合う時間が取れないのだから良し悪しということだろう。
『あ、それならわたくし行ってみたいお店があるの。後で場所を送るから、評判をシュナイダー大尉に聞いてみて?』
『これ、はしたない。レディーがなんですか』
妻の背後から、娘がひょこりと顔を出した。
しばらく見ない間に、少女からもう女性へと歩きはじめているようだ。
綺麗になった娘に思わず目が細くなる。
もう子供扱いは早々出来ないのだろう。
しかし……またシュナイダーか?これは明日とことん話を聞かねばなるまい。
「シュナイダーとお前達はそんなに親しかったか?」
少し憮然とした声が出てしまったかもしれない。女性二人は顔を見合わせ、同じような笑顔になる。
『だって、貴方からのお手紙は本当にそっけないですから』
『いろいろと、様子を教えてくださっていたの。本当に気のつく副官さんよね。
お父様、お叱りになったりしないでね。私達、それでとーっても安心したんですから』
「む……」
これは反論を許さない、と言う笑顔だ。ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツが絶対に勝てないと認める数少ない敵だ。此処は戦術的撤退に限るだろう。被った損害は、明日シュナイダーに払わせるとしよう。
「週末だな。いい店を予約するよう頼んでおく。ドレスアップできるように準備しておきなさい」
きゃあ、と妻と娘が飛び上がって喜ぶ。こちらも知らず顔が微笑んでいた。
このために辺境でずっと頑張ってきたのだ、とようやく思える。
ミュケンベルガーに恨みは無いが、それでもやはり家族と遠く離れていたのは堪えた。
幾ら軍を分裂させるような事態にするわけにはいかない、と判ってはいても。
自身にその野望など欠片もなくても、慕ってくれるものたちを突き放す事が出来ない弱さをミュッケンベルガーには視抜かれていた。だから、私も辺境に行くことに従った。
皇帝の為、国の為……そうお題目を唱えようとも、結局のところは、隣で戦う朋友のために兵士は命を懸けるのだ。
今度の司令長官はそれを分かっていて私をこちらに呼び戻したのか、それを見極めねばなるまい。密かに聞くところによると、副司令長官であるヴァレンシュタイン……あの少し変わった青年が、私を強く押したという。
どんな思惑があるのか、また何かの派閥の揉め事に巻き込まれるようならば、進退も考えねばならないか――
『そういえば、お父様』
「どうした?」
輝くような笑顔でこちらに向き直った娘に問いかける。
『今度上司になる方、副司令長官のヴァレンシュタイン閣下ってどんな方?』
むむむむむ、こんどはヴァレンシュタイン大将か?これはどう判断したら……私が辺境に居るうちに会った事があるのか?何処まで進展しているんだ?……いや、まさか副司令長官にオトウサンなどと呼ばれる事態には、だが娘の為には、いやいやいやまだそんな事はゆるさん!
「そうだな、普段は冷静で穏やかな、とても軍人とは思えないような気質だが、それでも必要とあらば任務を遂行するだけの靭い意思をお持ちの方だ」
『それでそれで?どんな風に普段は過ごされてるの?趣味は何かしら。それから……』
なんだ、この興味の持ち方は。まさか本気……いやでも一度も会ったことが無いだろう、だが何事もまずは興味をもった男女が出会うことでお見合いと言うのは成立、いやまだだ、そんなことはさせない、だが………
「……いっておくが、彼は平民出身だぞ?」
『そんなこと関係ないのよ、お父様』
そうだな、彼の才覚には関係ない。ただ娘には苦労を掛けたくないという親心が、だが彼以上に将来性のある男も、いやまだ娘は子供だから判断が、いやいっそその方が貴族とつきあうよりも、だが彼が私の義息子に……義息子、か……うむ。
『美形に平民も貴族もないの!』
「…………そうか」
清々しく言い切った娘に、その後しばらく如何にヴァレンシュタインが若い娘達の間で人気か聞かされた。隣で同意するように頷いている妻のことは見えないことにする。
貴族よりも、平民の娘達との交流の方が楽しいというのは良い事かもしれないが、少し淑女としての嗜みも覚えて欲しいものだ…………。








「副司令長官、お願いがあるのですが」
「はい、なんでしょうか?」
着任の挨拶を済ませて、しばらく歓談した後そう切り出す。
彼の穏やかな笑顔が少し緊張を帯びた。
どんな無理難題が飛び出すか、と幾つも可能性を考えて身構えているのだろうが、
「サインと写真をお願いできますかな? 出来れば娘の名前も添えて……」
「…………は、ぁ?」
いつか、義息子になるかもしれん相手に、そんなことを言うわけないだろう?


後にも先にも、あれほど副司令長官を呆けさせたのはメルカッツ提督だけだ、と各司令官達から一目置かれたのは余談だ。
どっとはらいv

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